Do as you think best.

自由に映画の感想を書いています。

映画『勝手にふるえてろ』

私はもともとこの原作小説が大好きで、映画化されると知ってからとても楽しみにしていた。

ただ、原作が映画化されると、自分の思っていた原作の良さや世界観ではなくなり、ガッカリしてしまうことが度々あるのだが、、

この作品には良い意味で期待を裏切られた!!

原作小説とは別のジャンルだと言っても過言ではないが、だからこそ原作ファンでも楽しめるものに仕上がっている。

映画のキャッチコピーは「暴走ラブコメディ」、、そう言われてみれば確かにそうなのだけど、もっとこう、、それだけで言い表してしまうのは勿体ないような、、新しいジャンルの可能性を感じた。

それから、松岡茉優の演技が振り切っていてとても良かった。


とにかく面白かった!!

 

原作ではほとんどがヨシカの脳内で完結しているのに対し、映画では、それが他者との対話を通じて表現されており、私は映画や演出には詳しくないが、そのまま映像にすると退屈にも感じてしまいそうなところを、映像で見て面白いようになっていておお!こうなるのか!と感動した。


前半はポップでテンポよく物語が進むのですが、後半は少し切ない雰囲気になり、ラストでまた盛り上がる。最後まで飽きずに楽しめる。

 

コメディだけど、突拍子もない出来事が起こる訳ではなく、妙に現実的でリアル。だから、あーこういうのあるあるだなって思う場面が随所にあって、それらが笑いを誘ったりニヤリとさせたりする。


客観的に見ると主人公ヨシカってイタイ子なのに、ものすごく共感できてしまうのでグサグサくるのですがそこがまた面白い。

男性からすると、ヨシカの思考回路がわからないんじゃないかな

でも女性ってこういう生き物なんだろうな

性別だけでなく、見る人の立場によって、感想がまったく異なるので、見た後にいろんな人と語り合いたくなる、そんな映画だと思う。