Do as you think best.

自由に映画の感想を書いています。

映画『最低。』

AV女優の紗倉まなによる同名小説『最低。』が原作で、

私はもともと原作を知っていた訳ではないのだが、興味本位で劇場へ足を運んだ。


劇場は、当然というか、ほとんどが男性客だったが、むしろ内容は女性にこそ見てほしいと思うものだった。


久々に考えさせられる映画を見た気がした。


元AV女優の母を持つ女子高生、平凡な生活から抜け出そうとAV女優になる主婦、北海道から上京し人気AV女優として活躍する女性。

3人の女性の物語がそれぞれ進んでいき、別々だったその人生がどこかで交わる時がくる。


3人はAVに関わったことで、苦しみ、辛い思いをするが、

AV女優とはそういう仕事、つまりそれほど覚悟のいる仕事だということを伝えたかったのだろう。


ただ、実際今では、もっとポジティブにAVの仕事に取り組んでいる方が多い気がするのだが、

映画では全体的に悲壮感が漂い過ぎているように感じた。

特に偏見を持たれやすい職業だからこそ、マイナスの面にばかり目を向けさせるのではなく、もっと良い印象を与えられるようなストーリーにすべきだったのではないかとも思った。原作者がAV女優だから尚更そう感じる。

だけど、それ以上に、AV女優という職業の現実を伝えたかったのかもしれない。


3人の主演女優がそれほど知名度のある方ではなかったからこそ、体を張った演技が出来たのだと思うし、見ている側は物語の世界観に入り込み楽しむことが出来た。


もちろんエロを期待して見ても良いと思うし、楽しみ方は人それぞれだ。